一瞬の切れ味で全てをひっくり返すようなド派手な演出こそないかもしれませんが、この走りは常に「物理的な最適解」をなぞっており、先行勢が激しくやり合うのか、それともスローに流れるのか。展開の読みが外れたとしてもリカバリーできる高いセンスを持ち合わせているだけに崩れる不安はありません。
1 カヴァレリッツォ
血統的背景を鑑みれば、中距離への適応は十分に射程圏内と言え、レーン騎手の起用は、その加速を「最も効率的なタイミング」で解放するためには最適の判断と言え、内で脚を溜める競馬ができれば、勝ち切るポテンシャルは十分備えているだけに、軽視できない1頭と言えます。
8マテンロウゲイル
若葉Sでのラップ推移は過去のクラシック好走馬に匹敵するレベルで、エピファネイア産駒特有の気性の荒さを、調教によって高いレベルで矯正しており、ロスなく運べる立ち回りの上手さが際立ちます。今の完成度の高さであれば、このタフな高速戦でも地力を発揮できそうな1頭と言えます。
3サノノグレーター 、2サウンドムーブ
ここが今回の馬券構築における「スパイス」と言え、前走のスプリングSでは、直線における進路の隘路、すなわち物理的なエネルギーロスによって2頭とも着順を落としました。
サノノグレーターは、加速のピークでブレーキをかけられるという最悪の事態の中でも、再加速の執念を見せましたが、葉牡丹賞で中山2000mをレコード勝ちしている適性を考えれば、物理的障害が解消される今回は、溜め込まれたエネルギーが解放される絶好の舞台と言えます。
一方のサウンドムーブは、進路を塞がれた後の挙動に、知能的な成熟度の高さが見て取れます。無理な先行をせず、内々を突いてロスなく運べるこの馬は、人気上位馬が牽制し合い、スローからミドルペースで膠着する展開において、物理的に最も有利なポジションを確保できるだけに、この2頭の評価は落とせません。
9 ライヒスアドラー
ここ数戦は展開が噛み合いませんでしたが、新馬戦で記録した史上最速級のラップ適性は、高速馬場において再燃する可能性を秘めています。
ブログ無料公開本命馬4ロブチェンからの馬単指示で23.1倍的中となりました。
日曜日
阪神10レース
3ゼットエール
昇級初戦だった前走の門松ステークス(3着)は、強風や外を回らされる厳しい展開ながら、勝ち馬ルディックと接戦を演じており、現クラスでの能力は完全に見せています。
近走の振り返りと評価
3・4走前(未勝利〜1勝クラス)
3走前の8馬身差圧勝は、翌日の2勝クラスを上回る時計で走破。
続く1勝クラスも、ほぼ持ったままで2馬身半差の完勝。この時点で3勝クラス級のポテンシャルを証明していました。
2走前(中京日経賞・2勝クラス)
3ヶ月の休み明けながら、ラスト12.0-12.0-12.1という完璧なラップで底を見せずに勝利。
前走(門松ステークス・3勝クラス)
昇級戦+外枠+強風という三重苦。3コーナーから1列目を確保しにいく強気の競馬で、ラスト100mまで踏ん張った内容は「負けて強し」。ソエの不安が解消されたのも大きなプラス材料です。
追い切り診断(中14週・リフレッシュ明け)
今回の休み明けも入念に乗り込まれています。
4/2(木) 栗東坂路(重)
52.9 - 38.0 - 24.7 - 12.4(一杯)
格上のマイネルエニグマを1.4秒追走して0.2秒先着。併せ馬でしっかりと負荷をかけ、闘争心を引き出しています。
4/9(木) 栗東坂路(良)
52.6 - 38.2 - 24.9 - 12.0(馬なり)
終い重点で鋭い伸び。馬なりで12.0秒をマークしており、心肺機能の高さが窺えます。
4/15(水) 栗東坂路(良)直前追い切り
52.1 - 37.8 - 24.7 - 12.1(末強め)
全体時計52.1秒は自己ベスト(51.3秒)に近い好時計。休み明けを感じさせない、きっちり仕上がった動きです。
前走でクラスに目処を立て、今回は得意の阪神ダート1200m。 中14週と間隔は空きましたが、過去の傾向からも鉄砲(休み明け初戦)は利くタイプです。プール調整を併用しながら坂路で自己ベスト級の時計を連発しており、状態面での不安はありません。
今の阪神の馬場傾向にもフィットする先行力があり、ここは勝ち負け期待の一頭と言えます。
11タカネノハナコサン
前走のなにわSは、典型的な「消耗戦の被害者」です。あのレースは、外のトーアジョウトウ(当時1000m戦を連勝中という勢い)を意識せざるを得ない並び順となり、結果として前半に過剰なエネルギーを消費させられました。
逃げ・先行馬にとっての死活問題は「単騎でハナを切れるか、あるいは競りかけられるか」の二択に集約されますが、前走はトーアジョウトウが早めに並びかけてきたことでラップバランスが崩れ、直線では踏ん張りが利かずにバッタリと止まる形となりました。トーアジョウトウ自身もその後4着に沈んでいる点を見ても、あのペース配分は物理的に「共倒れ」を招く構造だったと言え、能力負けではなく展開の綾に泣かされた一戦と言えます。
枠順確定を見て最も評価したいのが「7枠11番」という外目の枠で、逃げ・先行馬にとって、内枠の窮屈さから解放されることは、スタート後の呼吸を整える上で何物にも代えがたい利点です。内で被されるリスクを最小限に抑えつつ、外からじわっと先行集団のポジションを確保できるこの枠並びは、今回の最大の追い風と言えます。
本馬にとって53kgというハンデ設定は非常に魅力的で、前走までの斤量と比較しても、この1〜2kgの差が、直線でのもうひと粘りを引き出す決定的な要因になり得ます。特にダート1200mという、最後の一伸びが問われるシビアな条件においては、この軽量は大きなストライドの維持に寄与するはずです。
近走の競馬を見ても、すんなりとハナを奪えた時のパフォーマンスは3勝クラスでも通用するだけの指数を叩き出しているだけに、菱田騎手が、外からプレッシャーを与えすぎず、自分の型を崩さないペースメイクを維持できれば、残り目は十分にある1頭と言えます。
13ノボリショウリュウ
前走の豊明Sは「負けて強し」という内容となっており、中京のダート1400mは、極端な消耗戦にならない限り、好位で立ち回れる馬に有利なバイアスが働きがちですですが、前走は後方3番手から大外を回して0.7秒差まで詰め寄った内容は、決して悲観するものではなく、むしろ持続力の高さが証明された一戦と見ています。
阪神ダート1200mは、外枠からスムーズに加速できる馬が圧倒的に有利です。今回の8枠13番という枠順は、ノボリショウリュウの脚質に完璧にフィットしています。 内枠で包まれるリスクを回避し、前半の追走で脚を削がれることなく、自身の「持続的な加速ラップ」を叩き出せるポジションを確保できるはずです。以前、この舞台で2勝クラスを突破した際や、天満橋S(2着)で見せたような、外目からじわっと位置を取りつつ、長くいい脚を使う走法こそが、現在の完成されたこの馬のベストスタイルです。
4月15日の栗東坂路での時計(52.5-38.3-24.7-12.0)の終いの12.0秒は非常に価値があり、単に速いだけでなく、加速ラップの踏み方が非常にスムーズで、フットワークに無駄がありません。 これまで、一杯に追って動かす調教が多かった中、直前で「終いの伸び良」という評価を得ている点は、筋肉の質的向上と、心肺機能の余裕を物語っています。前走で一度使われてガス抜きが完了し、本質的な心身の噛み合わせが良化している今回は狙い目の1条件と言えます。
10アンズアメ
3走前(東京・2勝クラス):進路確保で見せた瞬発力 直線で進路をカットされる不利がありながら、残り200m付近からの加速は圧巻でした。左回りでの体幹の良さはジョッキーも認めるところですが、特筆すべきは加速の滑らかさです。エコロネオを並ぶ間もなく捉えた脚は、昇級後も即通用するレベルにありました。
2走前(フェアウェルS):右回りとバイアスへの対応 右回りへの懸念を払拭する内容でした。完全な差し・追い込みが決まる馬場バイアスの中、好位から早めに先頭に立つ強気の競馬を選択。最後はアタマ・アタマ差で屈したものの、展開に逆らって粘りきった内容は、勝ち馬以上のパフォーマンスと言えます。
前走(春風S):馬体減の中での死守 鮫島騎手が指摘した通り、472kg(マイナス8kg)という馬体減が最後の踏ん張りに影響しました。先行2頭を追いかけ、外から差される苦しい形になりながらも3着を確保した点は、地力の高さと勝負根性の現れです。
追い切り診断:ベスト更新が示す覚醒の予感
今回の中間は、前走時をさらに上回る凄まじい登坂を見せています。
2/25(水) 栗東坂路(良)
52.3 - 37.7 - 24.5 - 12.3(一杯)
ここで自己ベストを大きく塗り替え、休養明けでも動ける態勢を整えていました。
4/15(水) 直前追い切り(良)
52.2 - 38.4 - 25.1 - 12.3(強め)
鞍上の鮫島騎手を背に、さらにコンマ1秒ベストを更新してきました。特筆すべきは、全体時計を出しながらも終い12.3秒と脚色が衰えていない点です。馬体の回復が懸念されましたが、この時計を見る限り、オーバーワークを厭わないほど活気が漲っていると判断できます。
今回の推奨根拠は、「右回り・1200mへの完全対応」と「調教過程の異常なまでの充実」の2点に集約されます。
前走で体を減らしながらも3着に食らいついた精神力に加え、この中間で自己ベストを再更新したことは、4歳馬としてのさらなる成長曲線を描いている証拠です。現在の充実ぶりなら、阪神の急坂を苦にすることなく、好位から突き抜けるシーンが容易に想像できます。
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