阪神11レース
秋華賞
8ナミュール
阪神JF、チューリップ賞組では最上位の存在で、別路線の物差しとなるスターズオンアースに対して赤松賞では府中のロングスプリント戦でL2の段階で違いを作ってきてL1まで突き抜ける競馬ができており、馬場が大幅に悪化しなければ桜花賞でも面白い存在と考えていました。
阪神JFでは4着に敗れてしまいましたが、前半が速いと中盤でペースを必要以上に落とす意識が働くため、出遅れて前半で脚を使ってリカバーした後に中盤でスペースが急激になくなって我慢するしかなくなる恰好となっており、序盤に脚を使ってリカバーするも最後方付近で直線一気にギアチェンジせざるを得なくなり、馬場の悪い内を取る事しかできなかったためにすべてが悪い方向に進んだ中でも4着に健闘した点は能力の証明と言えます。
これまでのレース内容からも中長距離向きのタイプと言え、ナミュールの一番の武器は瞬間的なトップスピードの質ではなく、ロングスプリント状態を維持できるところにあるため、府中の赤松賞の内容を考えても直線右手前でロングスプリントを維持するのが最も得意と言えます。
前走のオークスでは距離が長い状況でのロングスプリント戦でスターズオンアースと、スタニングローズに完敗しましたが、昨年以上の超高速馬場となっている阪神2000m戦で後半特化のロングスプリント戦でとなればナミュールも侮れない存在となります。
今回は大幅な馬体増となりますが、春は馬体が増えずに馬体維持の調整で万全に追えない状況となっていただけに、今回は馬体回復+成長面で約30キロとなりますが、赤松賞の440キロからオークスまでに14キロも馬体が減っていただけに実質は成長分の約15キロの馬体増となります。
7スタニングローズ
3走前のフラワーCはニシノラブウインクの勝ちパターンの競馬でしたが、これに食らいつきつつラストで抜けたのは大きなインパクトでした。
3着のシンティレーションがこの条件では強敵となりますが、ニシノラブウインクとともに2枚上のパフォーマンスを見せており、時計が掛かった中で優秀なラップを踏んできました。
2勝クラスで時計が出易いマイルでも流れて1:34.5のタイムとなっており、標準より重い状況で後半勝負で47.2をマークしていただけに距離延長がフィットした可能性が高いように思えます。
2走前のオークスではスターズオンアースに最後は捕え切られたものの好位から渋太く粘って2着を確保し、道中はアートハウスの後ろでマークしながら運べただけに上手く噛み合った面もありますが、それができたのも良いスタートを切れた事とコントロールが利く事が大きな要因と言えます。
この馬は折り合い面での不安が無く、スタートも良いタイプだけに出たなりで良い位置を探って行けるというのは大きなアドバンテージと言えます。
オークスの後半はロングスプリントの展開となりましたが、最後まで渋太く維持できており、距離が延びた事で良さが出ただけに今回の舞台も不安はありません。
また、オークスは長い直線で右手前だけで走り切っていたため、直線は右手前での負荷がかなり強くかかっていました。これで維持できている点からも右手前での持続性が生きるような展開ならアッサリと後続を突き放すイメージが湧きます。
9スターズオンアース
2走前の桜花賞勝はゲートがイマイチで押しながら追走する形になりましたが、結果的には馬場が軽い中で後半型の競馬で鋭く長くという感じの競馬ができていました。
桜花賞はロングスプリント的に高いパフォーマンスを示したと言え、中団で4列目から2列目のウォーターナビレラを捕え切って上がりという点でも0.5の差を作っているように、長く脚を使った上での勝利となりました。
桜花賞はバランス的には平均でしたが、中弛みが顕著でこの馬の位置だと忙しい中でも実際は3-3Fで35.6-33.5と顕著にスローバランスまで持ってこれており、この形がスターズオンアースにとっては良かった可能性もあります。
これまで詰めが甘かった中でパフォーマンスが一変したのは阪神マイルが合っていた可能性を考えないといけませんが、後半型の競馬で弾けたというのは確かで、噛み合った要素がそれでL1で突き抜けた以上、桜花賞組では後半のロングスプリントで一枚上の評価が必要です。
前走のオークスでは桜花賞よりも高いパフォーマンスを見せての完勝となっており、結果的には忙しいマイルで勝って2400mで楽勝するというアーモンドアイのようなパフォーマンスを見せてきただけに、2000mの秋華賞でも勝ち負け必至の1頭と言えます。
今回は骨折明けで最終追い切りの内容は「ルメール騎手に任せる」と陣営が丸投げしており、馬場の内目を回っての馬なり調整なっていた点からもトップコンディションとは思えません。
能力の高さは間違いありませんが、今回に関しては崩れる可能性もあり得ます。
10アートハウス
3走前の忘れな草賞は「前回でこの馬の競馬ができなかったので、一から教えながらの競馬でした。」との川田騎手が話しており、着差以上の強い競馬で勝ち切りました。
忘れな草賞はゆったり運んで後半も仕掛けが弱い中で余力を持って内から加速する競馬となっており、そのままトップスピードを引き出してラストで突き抜けた形となりました。
3~4角地点では待たされていたため、仕掛けが遅い中での動き出しの良さが光った競馬と言えます。
ペースも遅かっただけに距離が延びて前半でゆったり前目を取れれば面白い存在と言えますが、オークスでは距離延長となるも、「調教からバランスの難しい面を出していましたが、それが出てしまいました。」との事で、力を発揮できずに7着となりました。
前走のローズSは良い反応を見せて直線前半ですっと抜けて勝利しており、前が動いたときに馬なりで加速して反応する面を見せて鮮やかに抜け出しました。
ただ、L1の甘さは気になる材料で、一気に抜ける反面ラストで落としている点は懸念材料となります。
こういう前受けタイプは出来るだけポジションに拘るべで、今回も抜け出す脚で勝負を決める位置にいる事ができれば好走可能の1頭と言えます。
15サウンドビバーチェ
今の阪神年は昨年と打って変わって馬場が軽くなっており、トップスピードの質で良さを見せているサウンドビバーチェにとっては大きな追い風と言えます。
スピード面に関しては、ハイペースへの対応は未知数ですが、チューリップ賞を考えても流れた中で脚を使って息を入れて要所の加速でも問題なく動けているという点では中距離でも問題なさそうです。
前走の紫苑Sで2着に踏ん張れている点からも2000mは問題無く、高速馬場で後半の鋭さをある程度求められる展開を前目で上手く勝負できればチャンスは大きくなります。
13エリカヴィータ
3歳フラシックでは侮れない国枝厩舎。
秋華賞での国枝厩舎は4年連続で馬券になっており、アカイトリノムスメ(4番人気11着)、マジックキャッスル(10番人気2着)、カレンブーケドール(2番人気2着)、アーモンドアイ(1番人気1着)と、人気薄の馬でも軽視禁物です。
この馬はフローラSで高いパフォーマンスを見せて勝ち切りましたが、綺麗な走りをするタイプだけに雨の馬場でベストの力を出し切れていない中での勝利だけに、まだ本来のベストパフォーマンスは見せられていません。
前走のオークスでは6番人気で9着に敗れましたが、「外目のプレッシャーが掛からない一で進めたかったですが、外からのプレッシャーが厳しかったです。繊細な面がある馬なので、今日は気を遣ってしまって直線では余力がありませんでした。G1を勝てるレベルの馬だと思います。」と福永騎手が話しており、外目の枠を引けた今回はプレーッシャーを受けずに運べる可能性が高く、前走から大きく巻き返してきそうな1頭と言えます。
会員様には◎8ナミュールからの馬連5点指示で9.9倍的中となりました。
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